めっきってなに?

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"めっき"ってなに?
"めっき"とは、固体の表面を薄い金属膜で覆う技術のことを指します。 その薄さは数μm~数十μm 程度であることが多いです。 一般的なコピー用紙が100μm程度ですから、とても薄い膜です。

素材を金属膜で覆うことで、元の素材にはない新しい機能を加えることができます。新しい機能とは例えば以下のようなものがあります。
装飾性
金色や銀色など見た目を美しくすることができます。時計やアクセサリー、食器などに使われています。
防食性
鉄などさびたり変色したりしやすい素材を変化しにくい金属で覆い、素材を守ることができます。水道の蛇口や金属製のボタンなどに使われています。
機能性
電気伝導性や磁性など、元の素材にはない物理的な特性を加えることができます。プリント配線板などで電気信号を流す回路を形成したり、データを保存するハードディスクなどに使われています。
 
メルテックスは、これらのめっきを行う薬品を開発・製造販売している会社です。 特に、エレクトロニクス分野で使われる機能めっきを多く取り扱っています。
エレクトロニクスと"めっき"
"めっき"という言葉を知っている方でも、時計やアクセサリーなどの装飾品に使われるめっきをイメージされる方が多いかもしれません。それらはめっきが古くから広く使われている分野ですが、今では、めっきはエレクトロニクスに欠かせない技術の一つになっています。 例えば、スマートフォンを分解すると、ディスプレイ、半導体のチップ、小さな一つ一つの電子部品、それらの部品が載るプリント配線板、電池に至るまで、あらゆるところにめっきが使われています。スマートフォンだけでなく、身の回りのあらゆる家電、エレクトロニクス製品で、めっきが使われていないものはほとんどないでしょう。
メルテックスが扱う"めっき"は、身の回りに必ずある実は身近な技術です。                         
"めっき" と "エッチング" による配線形成技術
"めっき"は、素材に金属膜をつける方法ですが、逆に金属を溶かして除去することをエッチングといいます。めっきとエッチングを組み合わせることで、表面に電気回路が形成されたプリント配線板を製造できます。エレクトロニクス機器の小型化にともなって、回路の幅がどんどん細くなって高密度化しており、それに対応するようにめっき液やエッチング液も性能を向上することが求められています。例えば、めっきでは広い面でも狭い面でも均一な膜厚の膜を形成できる技術、エッチングでは溶かしたい金属のみを溶かしたり、形を保ったまま溶かしたりする技術が求められます。
メルテックスは、めっき液だけでなく、エッチング液も広く取り扱っています。                                                   
どうやって"めっき"するの?
"めっき"は、溶液の中で起こる化学反応を利用しています。化学的な用語を使うと、液中に溶解した金属イオンを還元させて金属膜として素材に析出させます。 このとき、金属イオンは電子を受け取って金属へ変化します。この反応が連続的に起こることで金属が膜となって析出します。

めっきは、反応を起こさせるために電気を使う「電解めっき」と電気の代わりに化学薬品を使う「無電解めっき」の大きく2種類に分けられます。
電解めっきを行うには、素材が電気を通す物質であることが必要です。金属イオンが溶解した液に素材(陰極)と対となる電極(陽極)を浸漬し、間に電気を流すことで析出反応が起こります。
無電解めっきは、電気を通さない物質でもめっきができる方法です。表面でのみ金属の析出反応が起こるように、素材に前処理を行い、金属と還元剤が溶解した液に素材を浸漬します。
めっきは化学反応を利用した技術であり、メルテックスは化学薬品の会社です。                         
"めっき"薬品ってどんなもの?
”めっき”はめっき液の中に部品を浸漬して行います。めっき液は、金属塩や錯形成剤、伝導塩などの主成分の他、めっきの性能や表面状態などを調整する添加剤などから構成されています。成分の種類や濃度がめっき薬品の性能を左右する各メーカー独自の技術です。
めっきされる部品や工場の規模になどによって異なりますが、めっき槽は数百リットルから数万リットルの大きさがあります。めっき薬品メーカーは、めっき液の成分を濃縮した薬品を供給し、お客様の工場で希釈・混合することでめっき液を調製します。
"めっき"と前処理
めっきを行う前には、いくつかの前処理を行います。前処理の目的は、めっきされる部品の汚れや酸化膜を落としたり、めっき膜の密着性や反応性を向上させることです。前処理液にも、様々な技術が必要です。品質のよいめっきを実現するためは、めっき液の性能はもちろんのこと、素材によって適正な前処理を選択し確実に実施することが重要です。
メルテックスはめっき液の他、前処理に必要な薬品も製造・販売しています。薬品を作るだけでなく、お客様が必要な品質が得られるように、蓄積された技術を元に適切な薬品を提案します。