パーマロイはNiとFeの合金であり、高透磁率材料です。ハードディスクの磁気ヘッド、音響機器、計測器の鉄心、センサや磁気シールド材として使用されています。被膜中のにニッケル含有率が約80%の合金は、パーマロイAやPCパーマロイと呼ばれ、最も高い透磁率が得られます。
パーマロイ薄膜を成膜する方法はいくつかあります。箔を貼り付ける方法では薄膜が難しく、スパッタ法は下地素材を選ばずに均一な合金組成の薄膜が得られますが、側面の膜厚が薄くなってしまいます。また、電解めっき法では素材に導通性が必要で、膜厚分布が素材形状に影響を受けやすい特徴があります。
一方、無電解めっきは、形状を選ばずに均一な膜厚で成膜可能です。また、触媒化前処理により、素材を選ばずに被膜を形成することが可能です。
従来の無電解パーマロイめっきでは、鉄源として、不安定な2価の鉄イオンを用いています。2価の鉄イオンは溶存酸素や大気中の酸素により容易に酸化され、3価の鉄イオンに変化します。そのため、2価鉄イオンの濃度が経時によって変動し、一定な析出速度や合金組成が得れない課題があります。
一方、弊社が開発した新しい無電解パーマロイめっき浴では、3価の鉄イオンからNi-Fe合金を析出させることを実現しました。これにより、最初から3価の鉄イオンを鉄源として使用できるようになりました。結果として、浴の経時変化の心配なく、安定的した被膜形成が可能となりました。
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